芋羊羹

芋羊羹の字面が好きです。なんとなくです。

嫌いなもの

 

◎ドラマやアニメなどでよくある、登場人物が主題歌を歌うか口ずさむか、再生するなどの演出。その手法をとった時点でその世界の大前提が瓦解し、その世界の「現実」と私たちの「現実」が混在してしまう。なぜ非現実(SFだとかそういうジャンル的なことではなく、「他者」を作り出す、モノガタリとしての作品そのものの在り方)の空間に全く違う次元にある異物を放り込むのか。上手いこと言えないが、漫画を読んでいたら登場人物がいきなり自分に話しかけてきたような。干渉。

同じ理由で昭和の漫画によくある、作者本人がコマ外でストーリーについて突っ込んだり、果てはキャラクターと会話したりするのも苦手。この場合はその世界の創造主の介入となるのでまだ不快感はましなのだけど。

 

 

◎余裕がない人。つまり自分の機嫌を自分で取れず、周りに当たり散らし撒き散らす人。それはその人のキャパシティの問題で、きっとそうしたくて人に当たっているわけではない、と思う。おうちに帰って布団に入ってから反省もしてる。そうして自分が嫌いになって次はきっと同じことはしないぞと誓う。でも繰り返す。キャパがいっぱいになっていてそんな反省を引っ張り出す余裕などないから。わかる。

 

わたしが人を嫌うときは九分九厘自分の中の嫌いなところと同じものを見つけてしまったとき。自己嫌悪。

 

 

◎家に1人でいるときにふとやってくる、今すぐにでも消えてしまいたいという圧倒的焦燥感。と、それに伴う心拍数の上昇。こいつは幼い頃からの腐れ縁で、昔は手首を切ることで解消していた。今は煙草がもっぱら。煙草の方が害はあるけど人から心配されないから楽ではある。自分への害よりも他者からの視線や関わりを避けることを優先するあたりわたしの人生そのものみたいで笑える。自分の存在価値ってどこで確かめるの?「生きてもいい」って保証書が欲しい。「死んでもいい」のが楽かな。自己肯定感の欠如が豊饒である。

 

 

◎おから。ゴーヤ。スケートボードに乗っている人。SNSのフォロワーといいねの乞食。掃除。食器洗うこと。既に出来上がっているコミュニティに身を投じること。お金を稼ぐためだけの労働。通りすがりの人の悪口を言う人。「誠に残念ながら今回はチケットをご用意することが出来ませんでした」。自分のジェンダーを自分が嫌われている理由にする人。セックス。実家。親。生きること。

 

 

 

嫌いって漢字、なんで女がついてるの?

好きにもついてるか。